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ヴェーディックヨーガとトリ・グナ
(from book in process on the Vedic Yoga)
By Vamadeva (David Frawley)
■ヴェーダの神格
ヴェーダでは、実に多くの神殿が様々なレベルで存在します。その数は、数え切れないと言われます。ある特定の神々に対してでさえ、3339存在すると言われています。この数は、3つの神に対してのものです。ヴェーダの神々を分類する最初の試みは、3つの世界に対して、3つの主要な神に分類し減らしていく作業でした。 (the Brihad Devata of Shaunakaによる)
アグニ、火、地(プリットヴィPrithivi)
ヴァーユ、風、空間(Antariksha)
スーリヤ、天国の太陽(Dyaus)
リグヴェーダは、一般的に約10ある古典のはじめのものとされ、アグニに対する賛歌からはじまり、ヴァーユ、インドラ、最後に太陽というように構成されています。
上記の3つの神格は、1つの神、プルシャ、最高意識、純粋な光の存在であるハイヤーセルフの3つの側面です。神格ということばの原型ディーヴァは、’輝いている存在’’光の形’を意味します。 それは、天国を意味するDyausと関係があり、神々しい、天の光を示唆します。ですから、ヴェーダの神格は、宇宙の光(ジョーティ)の主な形をあらわしています。
光の原理と関連して、ヴェーダの3つの神格も次のように言い換えることができます。アグニー熱、ヴァーユー電気的な力、スーリヤー純粋な光。しかし、これらの光の形は単に関連する自然の力を表しているのではありません。これらは、内なる光、意識の形も表しています。つまり、プルシャ、小宇宙としての人間の3つの側面でもあります。それぞれに精神的な重要性があります。
アグニ、火は、言語(Vak)、ヴァーユ、風は、呼吸(Prana)、スーリヤ、太陽は、心を認識すること(Buddhi)です。
ヴェーダの神格、ヴェーディックヨガは、宇宙の3重の法則に従っています。そこでおのずとあがってくる疑問として、いったいどの程度までこのことが、古典サーンキヤやヨガにおけるトリ・グナ理論と関係しているのかということです。
■トリ・グナ
ヨガの思想、実践をつんできた生徒はだれでもトリ・グナの重要性を認識しています。しかしながら、そのヴェーダ的背景や認識を深いレベルで理解している生徒はほとんどいません。
サーンキヤ・システムに端を発するヨガ哲学では、宇宙はたった一つの根本原質・プラクリティまでつきつめることができるとしています。 プラクリティの文字通りの意味は、行動の原動力です。それは、肉体感覚における物質をあらわすのではなく、すべての物質、エネルギー、心がそこから発生する潜在的な力です。 プラクリティは、あらゆるものが可能になる純粋な潜在的力のはじまりの状態です。プラクリティは、物質の見えない状態、たとえるなら種が大きな木になるための潜在力をもっているようなものです。それにより、物質、エネルギー、心があらわれる世界の中心的な物質です。言い換えれば、そこからすべての微細・粗雑な形がつくられる根本原因ということができます。それは、とても微細で、物質の一番初めの基礎を宇宙に形作ります。
プラクリティ自体は、サットヴァ・ラジャス・タマスという3つの主要な性質から成り立ちます。
サットヴァは、調和、バランス、光、知性の力ー高度な、スピリチュアルな潜在力です。
ラジャスは、エネルギー、活動、変化、動きの力ー 中間、生命の潜在力です。
タマスは、闇の力、不活発な形、実質ー低い、物質の潜在力です。
おそらく現代人の心で理解するのにもっとも簡単なのは、物質(タマス)、エネルギー(ラジャス)、光 (サットヴァ)が肉体的宇宙における重要な要素であるというものです。
3つのグナは、ヴェーダの考えにおける3つの世界を反映しています。
地球は、タマス、闇、肉体の領域です。
空間は、ヴェーダ思想では、ラジャスと呼ばれますが、行動、変化や、稲光、雷、雨をともなう雨に象徴され、エネルギー、あらゆるレベルの微細な物質を示唆します。
天国は、調和と光、サットヴァの領域です。この光は、宇宙の根本原理を示唆しています。宇宙の根本原理とは、元素及び物質やエネルギーの本質に隠れた原因、原型のことです。
宇宙全体は光で構成されています。その光は、エネルギーとして動いていて、物質の中で集約されます。3つの偉大な光、アグニ、ヴァーユ、スーリヤは、この3つの世界をその中にあるスピリットとしてエネルギーを与えます。
まずはじめが、アグニまたは、地上の火です。火は、体内、植物、岩、地球の中心に隠れています。
2番目は、ヴァーユ、または、大気中の光です。風のエネルギーの摩擦によって光は生み出され、大気をめぐっています。
3番目は、スーリヤまたは天界の太陽です。太陽は、星達の宇宙の光を代表し、この世界を超えて大宇宙へ広がっています。
これら3つの光はお互いに関係しています。光は大気中の火、太陽は天界の火ということができます。または、火は、地上の太陽、光は、大気中太陽エネルギーを表すといえます。さらに、地上の光は、火をうみだし、天界では、太陽のエネルギーを与えているといえます。
これら3つの光は、3つのグナも反映しています。
アグニは、光のタマシックな形です。その火や闇にかくれています。
ヴァーユは、光のラジャシックな形です。稲妻や電気的な力として、光が活性していて、エネルギーに満ちている状態です。
スーリヤは、光のサトヴィクな形です。光の純粋な輝きの状態です。(prakasha)
タマスからサットヴァへの動きは、地上から天界への動きです。それは、地上(アグニ)から光を運び出し、天界(スーリヤ)まで高めることで起こります。その過程で、大気の力(ヴァーユ)をかりながら、大気中を横断していきます。
■The Threefold Purusha
3重のプルシャ
ヴェーダの観点では、これら3つの形態の光(ジョーティ)は、プルシャの3つの形、もしくは、それもまた光として定義されるハイヤーセルフのことです。ヴェーダの観点では、光は意識であり、単に物質的な力ではありません。これら3つの光はまた、われわれの存在の3つの側面といえます。目に見える光は、目に見えない神々しい意識の光のあらわれであり、その意識の光は、目に見える光、闇をふくむすべてのものを照らします。3つのグナと3つの世界はともに私たちの中に存在し、それは丁度 光がわたしたの気づきの力をつくるようにです。
アグニ 地上 - タマス - 肉体 - 言語 (vak)
ヴァーユ 大気 - ラジャス - 呼吸 (プラーナprana)
スーリヤ 天界 - サットヴァ - 心 (マナスmanas)
この意味で、サットヴァは光であり、心でもあります、ラジャスは、エネルギーであり、活力でもあります、タマスは、物質であり、肉体的表現とくに言語による表現でもあります。
サットヴァ 光 心
ラジャス エネルギー プラーナ
タマス 物質 肉体
これらプルシャ(意識の原理)の3つの側面は、プラクリティ(物質原理)の3つの側面を反映しています。ですから、ヴェーダの考え方では、3つのグナは、プラクリティだけでなく、プルシャとも関係しています。グナは単にプラクリティの力ではなく、自然及びプルシャの存在を反映しています。プルシャは、プラクリティ同様、言語(肉体)、呼吸、精神において人間に現れており、世界は、地球、大気、天界、(エネルギー、光)として現れています。
アグニは、物質界(地球)における光、プルシャです。ヴァーユは、大気のエネルギー領域における光、プルシャです。スーリヤは、光、天界の領域における光、プルシャです。ヴェーダの考え方では、プルシャ、意識の原理は、具現化された生物に限らず、自然界の偉大な力にも及んでいます。
これらグナの光の形態を理解することで、グナに関する科学を単にプラクリティを理解するだけでなく、プルシャを理解するといういみにも使えます。ヴェーダのヨーガは、プラクリティの側面、3つの形態を熟達するために、3つの光の形態、プルシャの2つの形態とともに機能します。
アグニ 肉体 内なる器官 言語 マントラヨガ タマス 物質 5大元素
ヴァーユ 生きている身体 運動器官 呼吸 プラーナヨーガ ラジャス エネルギー 5プラーナ
スーリヤ 精神的な身体 感覚器官 心 ダーナヨーガ サットヴァ 光 5つの微細な要素
アグニ、言語の力は、肉体を浄化し、コントロールする方法として働き、タマスの性質を自由に使えるようにします。アグニを通じて、内なる器官、元素をコントロールすることができます。言語のヨーガは、チャンティング、歌を歌う、内面でマントラを繰り返す、マントラを用いた瞑想と関係します。これにより、私たちは潜在意識をコントロールする力を養います。
呼吸の力であるヴァーユは、生きている肉体、エネルギーの領域をコントロールし、ラジャスを自由に使えるようになるための手段です。ヴァーユを通して私たちは運動器官と5つのプラーナ(5つの運動行為)をコントロールすることができます。また感情をコントロールする力を養います。
スーリヤ、思考の力は、精神的な身体、光の領域をコントロールし、サットヴァを自由に使いこなされるようになるための手段です。スーリヤを通じて人間は、感覚器官と微細な要素をコントロールすることができます。心のヨーガとは、瞑想のことです。これにより理性的な心をコントロールすることができ、ハイヤーセルフへの知識へ方向付けることができます。
以上の情報は、読者にヴェーダヨーガに関する広大な感覚を与え、明らかに異なった言語を使っているにもかかわらず、ヴェーダ以降の慣習がどれほどヴェーダヨーガの洞察に支えられているか教えるものである。
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